前回はフルール・ド・リスに触れたので、今日はもう少し詳しく。
フルール・ド・リスといえば、フランスの王家の紋章と関係が深いことで有名ですが、キリスト教の中でもシンボルとしてずっと使用されてきました。
フルール・ド・リスは、アヤメの花を様式化したものですが、リスはユリの意味で、ユリといえば聖母マリアのシンボルです。そのため、この図像は聖母マリアを暗示するときにも使用されます。また、三枚の花びらは三位一体を象徴しています。
聖ジャンヌ・ダルクと共にこの図像がよく使用されますが、これはジャンヌ・ダルクがフランス王家の紋章の入った軍旗を抱え、イギリス軍と勇敢に戦かったためと言われています。またジャンル・ダルクの家族は、シャルル7世から貴族の地位とこのフルール・ド・リスの紋章を授かりました。